ペットの時代背景
私も初めて知ったとき驚いたのですが、1980年頃のペットの寿命は平均で約3歳でした。
犬の飼い方や、食事、各病気への医療体制の不足が原因で、特にフィラリアや回虫などの感染症への対策、治療法が確立されていなかったため亡くなってしまうケースが多かったようです。
その後1990年頃から飛躍的に寿命が伸び始め、現在では約14歳となっています。
犬の3歳は28ー35歳程度。
ヒトで換算すると江戸時代の平均寿命の35歳とほぼ同じぐらいです。
たった30年の間にヒトの400年分、つまり江戸時代から令和に飛んできたぐらい平均寿命が伸びているという計算になります。

それだけ長生きできるようになった背景の裏には、医療費を含むペットにかかる生涯の金銭のみならず、同時に健康への懸念も増えているのが現状です。
私も生まれた時からずっと犬がいる環境で育ってきました。
命あるものは最後には命尽きますが、元気で、最後まで、できる限り健康でいてくれることが飼い主の共通する願いだと思います。

東郷流ペット整体と他のペット整体との違い
整体とは定義がものすごく広く、単なるマッサージであってもストレッチであっても術者が整体と言えば整体になる結構曖昧なものです。
東郷流ペット整体の一番の特徴は「本来あるべき状態に戻すこと」を施術の定義にしています。
症状や痛みにはフォーカスせず、痛みや症状が出ている部位と原因は全く違うところにあり、身体が本来あるべき状態になっていれば先天性や経年劣化を除けば症状というのは極めて出にくいと考えています。

症状を治そうとするとと逆に治りにくくなる!?
東郷流ペット整体の臨床でこんな症例がありました。
主訴:後ろ足を引きずるように歩く。触ると痛がる。
検査:腰回りの筋肉の硬さ、引きずる足の反対側の足がパンパンに張っている
この主訴だけ聞くと腰か足に問題がありそうですが、検査した結果は頚椎一箇所しか異常が見られませんでした。
頚椎の施術したその日から足を引きずることもなくなり、一年以上も症状は出ていません。

このケースでは頚椎の歪みが後ろ足に神経的、機能的に負荷をかけていたので大元の原因である頚椎の歪みが改善されたことで、自然と歩けるようになりました。
もし、腰の筋肉が硬いから緩めて、反対側のパンパンになった足をほぐしても改善することはなかったでしょう。
ちょっと触って硬くなっている筋肉見つけて緩めるだけで元気になるなら簡単です。
痛みや症状に捉われるのではなく、本来あるべき位置、状態に戻すことが最も元気に戻れると確信しています。
肝心な腰や足周りの硬さも、バランスが良くなったら何も触っていないのにすっかり筋肉の硬さも取れました。
通常の整体に通っていたら、緩める必要のない筋肉を緩めてしまうので、余計に治りにくくなってしまっていた可能性が高まります。